10月に入った時期。TVなどを見ているとコメンテーターの「ハロウィンは子どもの頃はなかった」「いつからハロウィンが・・・」というコメントを散見します。私が思うハロウィンの普及についてツラツラと書いていきます。
ちなみに・・・個人的には日本のハロウィンは本来のハロウィンとはかなーりズレているので「日本式ハロウィン」と呼びたい所です。
子ども英会話教室で始めてハロウィンを知った気がする
私と「ハロウィン」の出会いは子ども英会話教室でした。多分。なにぶん随分前のことなので。
30年以上前の話です。私が知っている教室では、仮装はしなかったものの「ハロウィンについて」や「トリックオアトリート」という言葉を教えて貰った気がします。
キリスト教の行事で、収穫祭の日にオバケや魔女の格好をした子ども達がグループで近所を回り、合い言葉を言ってお菓子をもらう。
そんなイメージ感じで覚えていました。
教会、英会話教室やインターナショナルスクール、ご家族に外国の方がいる場合などは随分前からハロウィンの行事をやっていたかも・・・と思います。
そもそも本来のハロウィンとは
日本ではハロウィンは残念ながら「仮装して、はっちゃける日」になってしまいつつありますが、本来は全然違います。
上でも少し触れましたが、ヨーロッパで行われてきた行事です。秋の収穫のお祝いするとともに、悪霊や邪霊を追い払う古代ケルト人の2000年以上前からの宗教的儀式が元となっています。
日本では、お盆期間に先祖が帰ってくると言われていますが、ヨーロッパでは10月31日~11月2日があの世と現世が繋がりやすく、霊が帰ってくると言われていました。この時に悪霊が来てしまっても悪さをされないように、仲間だと思われるような仮装をして身を守るという事をしていたそうです。
昔からある行事なので地方によって伝わり方は多少違いはあるようです。
日本風に育ったイベントは他にもある
ハロウィンに限らず、クリスマスやバレンタインなども「日本式」イベントに変わってしまっています。
色々知ってからは宗教行事なのに、失礼な事してるなぁと思ったりもします。
ハロウィンが普及したのは、どんな理由があったのか?
私が思うハロウィンが普及した流れは、この3つです。
- 「ハロウィン」の認知度が増してきた。
- 「非日常」感を求める心理があった。
- ネット通販が利用出来るようになった。仮装用品が手に入れやすくなった。
「ハロウィンとはなんぞや。」
→「色んな格好して、なんか楽しそう」
→「仮装用品がネットで売っている。」
→「ドンキで売ってる。」「100均でも売っている。」
こんな感じの流れの繰り返しだったのでは?と考えています。
ネット通販がまだ一般的でなかった頃は、衣装を買おうと思うとリアル店舗でパーティー用品を扱うハンズやロフト、ドンキホーテなどに行かないといけません。そのうちネット通販やリアル店舗での販売量増加でハロウィン商品は売れるぞという事がわかり、仮装商品だけでなく商品パッケージなど、どんどん取り扱いの幅や量が増え続けてきたのだと思います。
「非日常を求める気持ち」と相性が良かった?
旅行したり、映画を見たり、遊園地に行ったり・・・日常と違うことをする。これは楽しみであったりストレスを発散する効果があります。日本人って結構、日常から離れて、非日常を求めているように見えます。
そんな時に、楽しそうなハロウィンがあって、参加したくなっちゃったのではないかと思います。
ハロウィンが人気になったのは、仮装も一因です。仮装するのは「非日常」ですよね。
「認知度アップ要因」の一つに「ディズニー・ハロウィーン」
英会話教室の次に私が「ハロウィン」と出会ったのはディズニーランドです。
非常に楽しかったです。
東京ディズニーランドを含めたディズニーリゾートはイベントが始まるとマスコミが紹介します。視聴率アップには欠かせない話題なんでしょうね。駅や電車内でもポスターが沢山掲示され、よく目につきます。
テレビ番組では、パレードだけでなく仮装した人の様子なども映したりインタビューします。また、近年ではSNSで写真を投稿するので、さらに情報が流れるという状況になっています。
そのため、私は「ハロウィン」認知度アップにディズニーランドが要因の1つになっていると思っているわけです。
「ディズニー・ハロウィーン」のイベントや仮装について
私はディズニーランドが好きで2000年頃からは年に数回行くようになりました。2000年以前の事はあまり知らないのでウィキペディアを頼りにして見ていきます。
ウィキペディアでは「ディズニー・ハロウィーン」で検索すると情報が出てきます。
ディズニーランド(後にリゾート全体)での仮装はキャラクターのみ
ディズニーランドの仮装はキャラクターのみです。どのコンテンツのキャラクター仮装がOKかは毎年発表されています。あくまでも「ディズニー・ハロウィーン」というイベントです。
- 肌は直接露出しないようにする
- フルフェイスペインティングは無し
- 他のゲストが怖がるようなことはしない
- 地面にスカートがつかないようにする
- なるべくいつもの自分の顔で
といった感じのルールが色々設けられています。私が行き始めた頃からもかなり色々あります。「あ、去年のアレが原因かな」なんて事もありました。「より凄い仮装をしたい!」という純粋な気持ちからくるものだったんだろうとは思いますが・・・。
あと、そもそもディズニーランドは三脚・一脚・自撮り棒などを使用して撮影は禁止されていますのでご注意ください。(これも色々あった)
ちなみに私は毎年仮装しているわけではありません。参加初期に数年と、途中で何回か、です。
ハロウィーンイベントは1997年に開始
1997年、平成9年に「ディズニー・ハッピー・ハロウィーン」という名前で開催されています。開園14年目ですね。
この時は10月31日のみの限定イベントで、当選したゲストのみが仮装してパレードに参加したようです。
続く1998年、開園15周年でも10月31日のみの開催です。
1999年からイベント期間が始まった
1999年には10月15日~31日に開催。この時は仮装ゲストとキャラクターがパレードを実施した模様です。
2000年からはイベント実施期間が長くなった
2000年にはハロウィンイベント期間は10月1日~31日と10月いっぱいに期間が長くなり、現在のようなパレードも始まりました。仮装可能日は10月31日のみだったと聞いています。
2001年
ここからは自分が参加しているので、資料ありで紹介していきます。
園内で配布していたガイドにはオレンジの紙が挟まっていて、仮装ゲストへのお願いが書かれています。裏面には英語でも注意文が書いてありました。
イベント期間は10月いっぱい。ガイドを開くと右下に10月31日のみ仮装可能と言うことが記載されています。
こんな感じで仮装について記載されています。
オレンジの紙に書いてあった仮装証明タグがこちら。
中々大きいサイズです。仮装証明タグの裏には注意事項が記載されています。友人の話だと2000年も同じような感じだったみたいです。
2002年
2001年同様、ガイドに注意事項が記載されたオレンジの紙が挟まっていました。
イベント期間は10月いっぱい。2001年同様、仮装は10月31日のみ可能でした。
この年から仮装証明がタグでなく、シールに変更されています。
シール台紙の裏には注意事項も記載されてます。
2003年 ランド20周年
2003年、東京ディズニーランド20周年です!ここで劇的に変化がありました。
ハローウィーンイベント期間が9月20日~10月31日に延長されました。
20周年では、一気にイベント期間中いつでも仮装がOKになりました。その為、仮装の注意事項はオレンジの紙を挟み込む形で無く、ガイドに入れ込まれるようになりました。
10月月末の1日だけでは、職業によっては行けないですから非常にありがたい変更でした。
こちらに写っているチップとデールは前年のゲストさんの写真なんですね。それまでは仮装する日も少なく、仮装する人が今ほど多くなかったので、仮装民同士で「あ、今年も会ったね!」みたいなことがありました。
2004年
2004年には、仮装ゲストが参加するパレードも実施されました。
2005年~
2005年、ディズニーランド25周年です。
この年から、仮装がハロウィーンイベント期間全日でなく、決められた日のみに変更となりました。色々あったんでしょう。
ただ、結局は決められた日以外も仮装した人はちらちらいましたね。
2010年~
イベント開催期間が9月9日から、ということで9月1桁台から開始となり期間がさらに長くなってます。
(ちなみに2009年は9月10日から開始と期間が早まっています。2009年からはディズニーシーでもハロウィンイベントが開催されるようになりました)
2017年~
*2016年のガイドが手元に無いため、もし時期がずれていたらごめんなさい*
2017年には仮装がイベント期間全日OKになりました。
また、ハロウィンイベント自体が20周年を迎えました。
どんな仮装をしようか悩む人用にテーマが載ったりしました。
カメラマンと案内のキャストがついてくれる「ディズニー・仮装プラス」が導入されました。
この後、数年はほぼ同様の形で実施され、コロナ禍に突入します。
ディズニーランドだけを見ても、どんどん拡大してきた
開園14周年頃から始まった「ディズニー・ハロウィーン」。1日だけだったイベントが、たった数年で9月初旬から開始されるようまでにで成長しました。「楽しそう→仮装もやってみたい→楽しい!」という流れの繰り返しで膨れ上がって行くのを、丁度見てきました。
これに数年遅れる感じで普通の生活にもハロウィンが普及してきました。
ディズニーランドだけでなく、ディズニーシーやUSJなども2011年からハロウィンイベントを実施しています。これがさらに認知度を上げる要因になっていると思います。
ディズニー以外でのハロウィンイベント
1970年台には原宿キディランドがハロウィン商品を販売し、1983年にはパレードも実施したそうです。テレビや新聞に載らなければ中々情報が見れない時代。この頃だと知る人ぞ知る状態だったのではないかと思います。
また、1992年にはナムコワンダーエッグ(二子玉川にあったんですよ)で、イベントを開催。仮装来園者の入園を無料にした事があったそうです。
そして1997年には川崎でハロウィンパレードが開始!まあ、今とは趣向が違って、ちゃんとしたハロウィンだったんだろうなと想像します・・・・。
認知度が増してきて、ハロウィンが浸透した要因はというと
結局、なんでハロウィンが浸透したかというとディズニーや地域などでパレードや仮装する人を見かけるようになり・・・
- 色々なファッションや仮装への抵抗が薄くなってきた
- 情報が簡単に手に入る
- 仮装出用の衣装が安く簡単に手に入るようになった
- 各社、ハロウィン商戦開始
これです。
色々なファッションや仮装への抵抗が薄くなってきた
私は昔からコスプレ(仮装とコスプレは別物です)したり、ロッキンな格好、ロリータ寄りな格好・・・ちょっと尖った格好?をしたりしていました。「一般的でない格好」には、「あんな格好して・・・」という視線を感じた事が多々ありました。
それが色々なファッションが普及するにつれ、ハロウィンが普及するにつれ、随分和らいできたように感じます。自分の肌感覚としてですが、一般の方からの仮装への抵抗感が薄くなり、非日常への憧れが強くなったなと強く感じた時期もありました。
「結局、皆やりたかったんじゃん!」「この楽しさがやっとわかったか」みたいな感じでした(笑)
仮装出用の衣装が安く簡単に手に入るようになった
インターネットが普及し、情報を得られる事、ネット通販で衣装を購入できるようになったのも非常に大きい要因です。
ちなみにアマゾンは2000年11月から日本でサービス開始、楽天市場はその前の1997年に開始したそうです。ですが、当時はまだスマートフォンはなく、携帯電話が主流でした。当時はまだインターネット通販サイトを利用していた人数は少なかっただろうと思います。販売衣装の種類も少なかったでしょうしね。
インターネットで色々な種類の衣装が販売される前は、自分で裁縫して作るか、知り合いに頼むか、オーダーするかしかなかったんですね。「ディズニー・ハロウィーン」参加当初は大体皆工夫して自分で仮装用の服を作っていました。「これどうやって作ったんですか?」って皆で聞きあっていたので・・・。
自分で作った燕尾服風ジャケットは私の宝物です。ほんとによく作れたと思います。服の内側は酷くて人に見せられないけど・・・当時の私偉い。
各社、ハロウィン商戦開始
そしてさらに、ディズニーや各社の動向を見ながら、「売れる」「乗っかろう」とハロウィン商戦に様々な会社が参戦してきたわけですね。
これは近年、イースターでも感じますね。ディズニーランドでは25周年イベントが終わった翌年の2010年からイースターイベントを開催しています。(自分の持ってるTODAYによると)
イベントは簡単は止まれなくなる恐れがある
ディズニーのイベント実施の流れを上記で紹介したわけですが・・・
仮装が全日OKになった後、指定日のみ仮装OKになった時期がありました。しかし、仮装OK日以外にも普通に大人が仮装したりしていました。なかなかルールが浸透していない様子も見かけました。
ディズニーのパークでは通常、大人はキャラクターやキャストの格好をするには禁止されています。(子どもはOKです)ダンサーやキャストの仮装をするのはNGな時期もありました。なんでもOKとしていたわけではありません。
全員がルールを事前に確認しているわけではない
全員が全員、事前に注意事項を読んでいるわけではないんですよね。ディズニーランドのようなファンが多い、固定された狭いエリアでも、ルールが完全に浸透するわけではないです。特に「去年は大丈夫だった」内容は混乱を招きます。
渋谷はちょっと悲劇だと思います・・・。一度、ウェルカムをやOKを出してしまうと、なかなか収まらないんですよね。しかも、街です。ディズニーのようなパークと違って、ルールを守れていないからと退園させるようなことはできません。入場制限も難しいです。
ハロウィンに限らず、イベントでスクランブル交差点に繰り出す人達は早く気づいて欲しいですね。危険回避のために警官や警備員を配置したり、各店舗が店を閉めたり。税金と売り上げにどれだけ大ダメージを与えているのか。血糊や露出が高い服がどれだけ危険か・・・。
マスコミの報道も見直して欲しい
ハロウィンに限らずですが・・・、マスコミは煽るのは本当に止めてほしいですね。
渋谷の様子を連日報道したり。渋谷区が考えて対策しているのに、最初から否定するようなコメントしたり。なんか他に報道すべきことがあるだろうって思う。渋谷を報道するなら、ご協力くださいくらい言えないのか・・・。
イベントが終わってから「こういう対策をしたので、こんなに被害が減りました」という報道をしておけば良いのになと思います。ハロウィンのことやりだした時は、私すぐチャンネル変えちゃいました。
マスコミは「○○地域でハロウィンイベントが開催予定です」とか放送して、渋谷を援護するくらいできないんだろうか。渋谷区も他の地域のイベントに流れるように協力すればいいのになぁ・・・。
まとめ
以上が私の肌感覚で感じてきたハロウィン普及・浸透の流れと、色々思う事でした。あくまで私の肌感覚ですので、異論ももちろんあると思います。多分、要因って私が知らないだけで色々あるので。
ハロウィンに限らずなんですが。楽しむのはいいけれど、自分の身は自分で守って、迷惑をかけないようにして欲しいですね。
多分景気が良くない事とかマイナスなニュースが在る反動で、騒いじゃうのかなとか。精神的に病みかけてるのかなとか思います。
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