同量に上手く成形できない・盛り付けられない・・・
給食では、クラス全員分を同じサイズで作らないといけません。盛り付け時も見た目が揃っている必要があります。
経験と慣れで、できるようになることもあります。ですが、時間がかかったり、人によってはなかなか難しい事だったりします。
現場での困りごと
成長期の給食では、必要な栄養素が変わってきますし、食べられる量も違います。盛り付け量には変化をつける必要があるんですね。
保育園給食では年齢クラス毎にサイズを変更したりします。学校給食でもサイズが変わっていきます。
ハンバーグのサイズにバラツキ・・・
実際に給食現場にいるときの話です。
ハンバーグを作る時に、サイズを揃えられないことがよくありました。また、人によっては成形が苦手な人もいました。
天板にハンバーグを並べても、こっちが大きい、こっちが小さいと調整して、非常に時間がかかっていました。作業時間自体がかかるのも困りますが、手の熱がハンバーグに移ったり、常温放置時間が長くなってしまうのが懸念事項でした。
ポテトサラダを上手に盛り付けられない・・・
ポテトサラダやさつまいもサラダ、かぼちゃサラダを盛り付けるとき。スプーンを使用する事が多いと思います。
ですが意外と盛り付けにくく。スプーンから離れてくれなかったり、両手でスプーンを持つと効率が悪かったり、お皿についてしまったりします。
また、盛りつけ過ぎ、盛りが足りないなどの調整も難しい部分です。
ディッシャーの出番!
ここで使いたいのが、ディッシャーです。
「アイスクリームをすくうやつ」で思い出す方もいるのではないでしょうか。
すくって、ボウルの端ですり切りすれば、ほぼ同量を簡単に測ることができます。また、くっついて離れにくかった素材がキレイに離れていきます。
これは見た目にも時短にも非常に有効なアイテムです。
例えばハンバーグ
ディッシャーにはサイズがあります。#の後がサイズで、数が小さくなるほど量が多くなります。ハンバーグは#16を乳児、#14を幼児、など決めるとスムーズに量を測ることができます。
ハンバーグのタネをディッシャーで天板に載せて、そのまま焼いてもいいですし、押して成形するなども大丈夫です。
そのまま焼いていて「一般的なハンバーグの形でない。」と指摘をされた事もあります。そういった場合には、丸いままの焼くメニュー、微調整するメニューとメニューで変えてみてもいいのではないでしょうか。
例えばポテトサラダ
ポテトサラダも、ディッシャーのサイズを決めると非常に楽ですし、無駄が出にくいです。
丸くできるのは可愛く「お店みたい!」と最初は好評だったのですが、見慣れてくると「いつも同じで面白みがない」「作り物みたい」と言われました。時間が経つと、どうしても反応が変わってきます。
そのような意見が出たときには、ディッシャーで盛り付け後に箸やスプーンで多少崩すといいかもしれません。
例えばスイートポテトやスイートパンプキン
こちらも、同じサイズ・量で可愛く作ることが可能です。
例えばドーナツ
丸いドーナツを作るときにも大活躍です。適温にした油の中に、すくったものを落としていけば良いだけです。
ディッシャーのサイズ
ディッシャーのサイズは基本的に以下のように決まっています。
#28(10cc) #26(15cc) #24(18cc) #22(20cc) #20(30cc)
#18(35cc) #16(50cc) #14(60cc) #12(85cc) #10(100cc)
「CC」と「g」は同じではないので、そのままでの計算はできません。購入するサイズの目安にすると良いと思います。
ちなみに、この#の後の数字は1000mlを何杯できるかを表しているそうです。
ディッシャーを使うメリット
改めてディッシャーを使うメリットを確認していきます。
同じ量を簡単に測り取れる
すくってすり切るだけで、ほぼ同量をはかり取ることができます。
時短になる
ほぼ同量はかり撮れるので微調整が少なくなります。手袋に付きやすく作業しにくかったメニューでも、時間がかかりにくくなります。
目視しやすくなる
「同じ量に」と言うことをあまり意識しなくて良くなります。その為、余裕ができるようになると思いますので、救うときに中身をしっかり見るように調理担当にお願いしやすくなると思います。
形のバリエーションにも発展
マッシュポテトをディッシャーで丸く盛り付け・・・胡瓜や人参で顔をつけたり、二段重ねにして雪だるま風にする事も出来ちゃいます。
ディッシャーのデメリット・気をつけたいこと
ディッシャー使用時にデメリットはあまりないですが、気をつけたいことがあります。
最初に必ず計測する
ディッシャーを使用しても、量が異なってしまう場合があります。
例えば、ハンバーグのタネを押し込みすぎたり、しっかり救えていなかったりなどです。作業の最初に計測して、力加減を確認する事をおすすめします。作業途中でも何度か確認できると安心です。
ディッシャーを過信しない
これを使えば大丈夫という安心感から作業中に気を抜いてしまう可能性があります。
器具の点検をしっかりする
ディッシャーには細かい部品がありますので、使用前・使用後のチェックをしっかりしたいです。
また、洗浄しにくい形状なので、カチャカチャ確認しながら洗う必要があります。
肉用・野菜用は分ける
包丁・まな板・ボールなどと同じく使用食材でわける必要があります。ハンバーグなど生肉用、ポテトサラダなど加工品用などに分けて用意する必要があります。
アレルギー対応をしている場合には、その分も準備する必要があります。
どんなディッシャーが良いか
安価過ぎる物は、握りにくかったり、タネがうまく落ちてくれなかったりします。また、カチャカチャする部分の調子が悪くなりやすい事もあります。
S、M、Lのサイズ分けなどでなく、#18#20などサイズがわかりやすい物の方が重量の調整がしやすいです。以下のように商品名に番号が入っていると間違いにくいです。
また、熱乾燥や耐久性を考慮して、ステンレス製にするなども大切です。
サイズは持ち手などに彫り込んである
サイズはレードルなどと同様、持ち手部分に書いてあることが多いです。使用する際にサイズ確認を怠ると間違ったりするので、ご注意ください。
もちろんご自宅でも
丸く盛り付けができるので、野菜を刺したりして動物の顔にしたり・・・なども出来ちゃいます。
ご自宅えであれば、そこまで大きさにこだわる必要も無いと思います。盛り付けの時や丸ドーナツを作る時などに使ってもらえると良いと思います。