「1日分の○○」それだけとれば大丈夫?

雑談
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「1日分の○○」だけ飲んだり食べたりで、大丈夫?

「1日分の○○」という名前の野菜ジュースなどの製品や、「完全栄養食」というキャッチコピーで販売している商品、色々ありますよね。それだけを食べれば完璧!なんて魅力を感じる部分もありますが・・・

実際にはどうなのでしょうか?

どう判断して利用したらよいのかをご紹介します。

「1日分の○○」は、ほんとに入ってる?

結論から言えば、おおよそ入っていると考えられます。

商品で嘘をついたり、誇大広告(大げさに言うこと)することは、法律違反になる事があるでしょう。ですので、嘘は書いていないと考えています。

栄養価は加工前の素材で計算する場合と、加工後の製品を調べる場合があります。

「野菜」の場合

加工前の野菜量が1日分であれば、嘘は書いていません。

しかし、商品にするには、粉砕したり加熱したりと「加工」することが必要です。この「加工」の段階で栄養素が壊れたり、食物繊維が除去されたり、減ってしまう物もあります。

一方で加工することによって、栄養価がアップする物もあります。

「ビタミン」など栄養素での場合

ビタミンは後から加えることもできますので、調整している可能性もあります。ですので、書いてある通り、入っていることもあると思います。

「1日分の○○」「完全栄養食」ってどんな数値設定?

そもそも「1日分の○○」「完全栄養食」と言っていますが、どんな数値を使って栄養価を設定しているのでしょうか。

厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準」や「健康日本21」という栄養価摂取の推奨・目安などの数値が開催されている物があります。こちらの数値を参考に商品を調整されているメーカーさんがほとんどだと思います。

「1日分の○○」「完全栄養食」それだけ食べればOK?

商品名や説明を読んだら「1日分の○○」「完全栄養食」それだけ食べればOKでは?と思うことがあるかもしれません。

残念ですが、それだけでは足りません。

こういった名前の商品や健康食品、サプリのパッケージを見ると・・・「食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを」という内容の文章が必ず書かれています。

メーカーさんによっては、「1日分の野菜の全てがこれで十分なわけではありません」と明記している場合もあります。

その商品やサプリだけを飲食していれば良いと言うことではないんですね。

では、それが何故かを見ていきましょう。

「1日分の○○」「完全栄養食」だけでは足りない理由

飲料やサプリだと栄養素が流れ出て行きやすい

栄養素には水に流れやすいものがあります。

ジュースにすると、あっという間に身体を流れて出ていってしまいます。

ビタミン剤や栄養ドリンク、エナジードリンクなどを飲んだことがある方、蛍光黄色・独特な匂いのおしっこをしたことはありませんか?実はこれはとあるビタミンの色・匂いです。

飲んでから2時間程度でいつもと色が違うおしっこが出始めるのではないでしょうか?おおよそ、このぐらいの時間で身体の外に出て行き始めます。

ですので、病院でビタミン剤が処方される場合は食後に1日3回飲むよう指示される事が多いです。常に身体の中にビタミンを流しておきたいときに必要な処方です。

流れ出ていってしまうと言うことは、口から入れた物を身体は全て受け取りきれないんですね。

栄養素をボールと考えてみましょう。ボールを何個も同時に勢いよく投げられても、全部は受け取りきれないのです。

固形で食べると消化に24時間~48時間かかる

口から食べたものが便として出て行くまで、24時間~48時間かかると言われています。

その間、ゆーっくり胃腸の中で分解・吸収されていきます。

先ほどと同じように栄養素をボールと考えてみましょう。野菜が分解されながら、1個ずつボールを放出し、身体がそれを受け取って吸収される・・・そんなイメージです。1個づつであれば受け取りやすいですね。

食物は固形なので消化に時間がかかり、身体の中に長い間存在してくれます。

すぐ流れてしまうと身体の中でお互いを補助しにくい

食事をすると、身体に色々な成分が入ることが多いです。これがお互いの仕事を助け合ってくれます。

食物が身体の中に長時間とどまっていることで、協力しやすくなります。

野菜は腸に運動をさせてくれる

「便秘には食物繊維」このフレーズ、聞いたことがあるのではないでしょうか。

腸は食べたものを消化しながら、肛門の方へ送ります。送るためには、腸が動く必要があります。

食物繊維は消化しにくく、細かくする為には時間がかかります。そのため食物繊維は腸で長い時間存在し、腸は動く必要がでてきます。

腸は使うことによって機能を維持できます。

腸を使うことがなくなると、機能が退化してしまうと言われています

飲料は噛む回数が減ってしまう

ジュースは飲むだけですし、完全栄養食は野菜が入った通常の食事より噛む回数が減りがちです。

噛む事は健康にとても大切です。

だ液が出やすくなり、むし歯を予防したり、表情筋を鍛えたり、顎が弱くならないように鍛えたり・・・健康でいるためには、気をつけたいポイントです。

 ↓ 噛む事の利点はこちらでもご紹介しています ↓

人間にはまだ解明されていないことが沢山ある

人間は沢山の事を解明してきました。ですが、まだまだわからないことが沢山あります。

栄養も医療も同じです。

地味だけど、人体にとって凄く大切な栄養素がまだ解明されていない可能性もあるわけです。それが普段何気なく食べているものに含まれている可能性もあります。

結果、加工されたり、添加されたりしただけでは取り入れる事ができない可能性もあるわけです。

今、「1日分の○○」と書いてあるのは現在判明している栄養素についてです。未知の成分についてはわかっていないので、取り損ねてしまう可能性もあります。

(ちょっと補足)自分で作るスムージー

健康のためにご自身でスムージーなどを作る方もいらっしゃいます。これに関しては加工された製品より、野菜・果物そのものに近いです。だだし、噛まないので飲んでしまうことが多いと思います。噛みながら飲むなどの工夫をされると良いと思います。

一方で、同じ野菜・果物の繰り返しだけだと不足するものも出てくるかもしれません。そこだけはご注意いただけたらと思います。

「1日分の○○」「完全栄養食品」はあくまで現時点の数値を利用したもの

「1日分の○○」「完全栄養食品」はあくまで現時点でわかっている数値を利用したものです。そして、数値にのみ着目しています。

「食べる事」には栄養素だけでなく色々な利益があります。その利益を得るためには

「食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを」

が重要になってきます。

その必要性から「食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを」という文章が食品パッケージに記載されています。

まとめ:上手く組み合わせて活用していきましょう!

今回は、「1日分の○○」という名前の商品や、「完全栄養食」というキャッチコピーで販売している商品について考えてみました。

実際には「1日分の○○」「完全栄養食」だけでは足りない部分や気をつけるべき部分が沢山あります。

ですが、困ったときの助けになる事もあります。

  • 外食で野菜を上手く食べることができなかった
  • 野菜物が買えず、パンしか買えなかった
  • 今日はどうしても食事に時間を割く事が出来ない
  • 弁当を用意できない状況で飲食店がない場所に行かないといけない

などなど、「1日分の○○」「完全栄養食」などに頼り切るのではなく困った時に上手に活用していくことがオススメです。

今日の常識が1年後には変わっている事もあります。そのため、人類が長く続けてきた「よく噛んで食べる」の形が重要だとされています。

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