ダイエットは乾燥肌につながる?!
まず最初に書いておくと、ダイエットしたからといって、必ず乾燥肌になるわけではありません。
ダイエットの方法によって、乾燥肌になってしまう可能性があります。
では、どんなダイエット方法が良くないのかご紹介します。ダイエットをしていなくても、乾燥肌に悩んでいる方は、一度食事について振り返ってみてください。
○○抜き!という食事制限をする
ダイエットしたら乾燥肌になりがちなのは・・・「○○抜き」という食事制限をかける方法です。
以下、昔の私の実話です。
油を極力排除した
肥満がコンプレックスで、どうにかしたいと思った私が始めたのが「油を極力排除する」という食事でした。肥満時代、揚げ物料理もポテトチップなどのスナック菓子も大好きで好んで食べていました。
まず、揚げ物は食べないようにしました。もし食べるときも、フライ物はパン粉を剥いでから食べたりしていました。肉類も避ける事が多かったです。
それから、スナック菓子は食べない。炒め物はテフロン加工フライパンで油を使わない。パンにはバター・マーガリンは塗らない。
自分ができる範囲で、食事から油を抜いていきました。
ニキビ・乾燥肌に悩む
ニキビがよくできるようになった思春期頃・・・いわゆる「オイリー肌」なのだと思って、脂性肌用の化粧品なども使うようになりました。
そこに油を極力使わない食事は丁度良いと思っていました。
でも、「実は乾燥肌」でニキビができやすいという事を教えて貰ったタイミングがありました。
脂性肌向けの化粧品は、私のニキビを悪化させる原因になってしまっていました。
冬場、足のスネがとくに乾燥して痒いことがあったりなどして、保湿に気持ちが向かったあるときに
・・・食事から油を「抜きすぎていたのでは?」ということに気付きます。
肌から水分を蒸発しないように守ってくれる油が足りなかったんです。
身体に良いとされるオリーブ油を食事に使い出すと、乾燥肌が、随分落ち着いてきました。
ベジタリアンには乾燥肌が多い
野菜以外食べないとするベジタリアンにも、乾燥肌が多いと言われています。似たような食生活のヴィーガンの方も同様です。
動物性食品を食べないため、身体に必要な脂が不足しがちになるからです。
結局、私もその状態に近かったんですね。
○○を制限する、△△しか食べないスタイルは危険
「○○を制限」すると、身体に必要な○○が足りなくなります。
「△△しか食べない」とすると、△△に入っていない成分が摂れなくなります。
私の場合は、油と乾燥肌という、表面的な目に見えやすい部分でした。
これが自分の目で確認できない身体の内部で起こってしまうと・・・原因にも気付かず、必要な成分が不足し続けてしまう事もあるんです。
罪悪感があるときには身体に良いとされる物を
ダイエット中、何かを制限していたものを解除することは罪悪感を持ってしまうことがあります。
例えば油であれば、オリーブ油、アマニ油、えごま油など、身体に良いとされる種類もあります。
甘い物であれば、ストレス軽減や乳酸菌入りなど+アルファの効果をうたった物を食べる事で、「身体に良い物を食べている」ということで罪悪感を減らす事が可能になると思います。
身体に良いとされる油
体に良いとされる油は、主に不飽和脂肪酸を多く含む油です。具体的には、以下のものが挙げられます。
オメガ3系脂肪酸を多く含む油
- アマニ油: α-リノレン酸を豊富に含み、血圧を下げる、動脈硬化を予防するなどの効果が期待できます。酸化しやすいため、加熱には不向きです。
- えごま油: α-リノレン酸を豊富に含み、アマニ油と同様の効果が期待できます。酸化しやすいため、加熱には不向きです。
- 魚油: EPAやDHAを多く含み、中性脂肪を減らす、認知機能を改善するなどの効果が期待できます。
アマニ油・えごま油は、加熱に不向きなので、ドレッシングに使ったりすると良いです。油をそのままかけて塩を振るなどでも十分、ドレッシング代わりになります。
これらの油を使ったドレッシングも販売されているので、試してみるのも良いと思います。
味の好みや使い勝手の確認、酸化しやすい油は小さめのアイテムで試してみるのがオススメです。
魚油は、油としての販売が基本的には無く、サブリで販売されているだけなので、魚料理を食べる事がオススメです。
オメガ9系脂肪酸を多く含む油
- オリーブ油: オレイン酸を豊富に含み、悪玉コレステロールを減らす、動脈硬化を予防するなどの効果が期待できます。
- 菜種油: オレイン酸を多く含み、クセがなく、様々な料理に使えます。
その他
- アボカド油: オレイン酸を多く含み、ビタミンEも豊富です。
- 米油: γ-オリザノールを含み、抗酸化作用があります。
価格的にも調理に利用するのは米油がいいのではないかと個人的に思います。
身体に良いからと言って、食べ過ぎない
「身体に良い」と言われると、それだけを食べれば良いという行動をする人もいます。
ですが、「良い」ものであっても限度があります。
「バランス良く食べよう」に行き着いてしまう
炭水化物が多ければセーブ、油物が多ければセーブ・・・でも、制限しすぎると危険です。(医師の指導があるときは、指示に従ってください)
このバランスが難しい。しかも、個人差があるわけです。
「全員にとってこれが最適解」というものがなくて、あくまでも「だいたいこれくらいの範囲」で、バランス良くとなるわけです・・・。病院でも「だいたいこれくらいの範囲」で対応して、ダメなら追加したり、減らしたりするんです。
よく「バランス良く食べましょう」と言います。結局、そこに行き着いてしまうんですね。上手くバランスをとれない方のお手伝いをするのが栄養士の仕事になってくるわけです。
現在では「完全食」といって販売されている物もありますが、それぞれの成分で、丁度良い人、足りない人、摂り過ぎな人が出てくる可能性があるわけです・・・。
体重の急な増減がないか、肌状態、体調に変化がないか、それがわかるのは自分自身だけです。客観的に見たい場合には、人間ドックを受けたり、化粧品カウンターなどで肌状態を見て貰うと良いと思います。
乾燥肌が油の摂取で良くなるとも言い切れないけれど・・・
もしも、油の摂取が少ない場合でも、油をとれば改善するとも言い切れません。乾燥肌の理由はそれだけではないからです。肌の材料になる、たんぱく質の不足などがあるかもしれません。肌の潤いを保つ微量成分の不足かもしれません。
ダイエット中で油の制限をしている方、普段の食事に油物が少ない方は「油は足りているのか?」ということを考えてみるのも一つです。