給食だより・食育だより「おたより」のネタ

保育園給食栄養士
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保育園勤務時は、給食だよりに何を書けば良いのか悩みました・・・

「給食だより」と「食育だより」

「給食だより」「食育だより」、そして「献立表」は健康栄養に関しての情報提供として非常に重要なツールと位置づけられています。

給食も食育の一環ですから、両方発行しているとどうしたらよいか悩んだりする時もあるのではないでしょうか。「食育だより」には食育活動(栽培やクッキング)などの予定や結果を書く。「給食だより」では給食のことや栄養、食事のマナーについて書く。など決めておくと書きやすくなります。

食育だよりは保育士が作成することもあると思います。その際には、お互いの内容が被ったり、異なることを伝えないようにする打ち合わせが大切です。

栄養士がやりがちなこと

「栄養士は真面目な人が多い」とよく言われます。

職業柄、情報を正確に伝えようとするあまり、文章が多くなったり難しい言葉を使いがちです。難しい言葉を使わないようにすると、説明のために文章が長くなったりします。しかしそれでは保護者が読んでくれないのではないか、ということにも自分で気づきます。

そのため、おたより作成で悩むことになってしまいます。

栄養情報だけでなく子どもの様子を

保育園であれば、おたよりを読んでくれるのは保護者です。保護者の関心事はまず、自分の子どものこと。そしてクラスのこと、今後のことです。給食だよりでも、食育だよりでも、まずは子どもの様子を書く事が大事です。

「○○はカルシウムが多い小魚です。子ども達も大好きです。」と書くよりも

「子ども達が『美味しい』と言って喜んだ食べた小魚。カルシウムも多く健康につながります」の方が

どんな小魚かな、どこで買えるのかな。ということに意識が向きやすくなります。

子ども達がどんな様子だったのか、まずそれを伝えると良いかも知れません。これは、保育士のおたよりや連絡帳についてのノウハウを調べると良いと思います。

「おたより」作成におすすめの本

おたよりに使えるデータ集などを下の記事で紹介しています。そのまま使えるイラストや文例が数多く収録されています。参考にしてみてください。

著作権や肖像権に気をつける

著作権とは

「著作権」とは、「著作物」を創作した者(「著作者」)に与えられる、自分が創作した著作物を無断でコピーされたり、インターネットで利用されない権利です。他人がその著作物を利用したいといってきたときは、権利が制限されているいくつかの場合を除き、条件をつけて利用を許可したり、利用を拒否したりできます

https://www.cric.or.jp/qa/hajime/#:~:text=%E3%80%8C%E8%91%97%E4%BD%9C%E6%A8%A9%E3%80%8D%E3%81%A8%E3%81%AF%E3%80%81,%E6%8B%92%E5%90%A6%E3%81%97%E3%81%9F%E3%82%8A%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82

どなたかが作ったものを勝手に利用すると著作権の侵害になる可能性があります。上記の「引用」のように、どこからお借りした文章や画像か書いたりする必要があります。

よく見かけるのが、フリーのイラスト。パソコンなどで「イラスト 無料」「イラスト フリー」で検索をかけると沢山の画像が出てきますが、そのまま使用して良いとは限りません。その画像を掲載しているサイトで確認が必要です。

画像中央などにサイト名などが薄く入っている場合があります。これは基本的には勝手に使われないようにしている防衛策です。メール登録などをして、正しいデータの利用をする必要があります。(そのまま使っている方も偶に見かけますが・・・。)

「イラスト○個までまでなら無料」などの規約もありますので、確認が必要です。画像使用は必ず、その画像があるサイトに行って利用可能か確かめましょう。

肖像権とは

肖像権とは、自分の顔や姿態をみだりに「撮影」や「公表」などされない権利です。明文化はされておらず、判例により確立されてきた権利になります。

また、肖像権は、プライバシー権(人格権)とパブリシティ権(財産権)の2つで構成されています。

https://atomfirm.com/sakujo/39716

お子さん、保護者、職員。外部の方、通行人。人の写っている写真などを掲載する際には注意が必要です。

園としてどう考えているのか、何らかの同意書をとっているのか、写真を掲載したい時には園のルールをしっかり確認しましょう。子どもや職員の顔が出ないよう写真をトリミングなど加工することも重要です。

プライバシーや個人情報への配慮について考えていきましょう。

著作権・肖像権に関して、園の対応を確認したいとき

著作権・肖像権に関して、園としての考えが決まっていれば、それに添っていけばよいでしょう。しかし、考えがまとまっていない事もあるかもしれません。

疑問を持ったタイミングで、園内で検討してもらうことも一つです。もしも対応がすぐに決まらない場合には、顔を隠す・手元だけにするなど加工をしておくと安心です。

以下、総務省のホームページの引用です。こういった官公庁などの資料をもとに園長など担当者と相談するのも一つです。

著作権・肖像権等

侵害しないよう注意が必要です

インターネットなどでは、簡単に他人の文章やイラストなどを手に入れることができます。しかし、これらには作った人に著作権がありますので、無断で使うことはできません。

保護者が注意すべきこと

  • 例えば、子どもがホームページを作ろうとする場合には、他人の文章やイラストを無断で使わせないようにしてください。
  • 音楽ソフトやコンピュータソフトも簡単にコピーができます。しかしコピーして他人と交換することは、著作権法違反となる場合がありますので注意しましょう。
  • 写真を使う時にも、肖像権についての注意が必要です。どうしても使いたければ、写っている人すべてに掲載の許可をとる必要があります。
https://www.soumu.go.jp/soutsu/shinetsu/sbt/tsusin/service/copyright.html

「おたより」のスタイルを変えてみる

季節によってお知らせしたい内容は毎年同じタイミングになりがちです。

去年、一昨年と同じテーマで「おたより」を作る場合でもスタイルを変えるだけで見た目が変わってきます。

どどーん!と見開きにしてみる

おたよりの用紙サイズは、A3用紙を折ってA4にするなども多いと思います。そのため、A4サイズになることを意識して書く事が多いのではないでしょうか。

見開きで、大きく伝えるのも一つの方法です。

チェックリストを載せてみる

健康チェックなどのチェックリストなどを載せるのもおすすめです。リストを見かけると「自分はどうだろう」とチェックしたりしませんか?

カルシウムや鉄、野菜が摂れているか?など・・・食事で気にして欲しいポイントのチェックリストを取り入れるのも一つです。

チェックリストなんて面倒・・・と感じる人もいますが、興味を持ってくれる人もいます。

クイズ形式にしてみる

チェックリスト同様、見る人の興味を引きやすいです。

年長児クラスで食育活動をした後のおたよりであれば、「お子さんと一緒に答えてみてください!」等のコメントをつけてみるのも一つだと思います。

チェックリストやクイズ形式を取り入れると

文章が長くなることを防ぐ効果も?

可能であれば写真、イラストを

一般的に、「おたより」は文字だけだと読む気が失せがちです。可能であれば実際の写真が使えるとわかりやすいですし、興味をひく可能性が高いです。

「おたより」は白黒印刷する事が多いと思います。白黒印刷の際には、原稿データの写真の色調整をしておくのがオススメです。やり方を下記でご紹介します。

白黒印刷の際には、画像はグレースケールに変更するのがおすすめ

写真やイラストはカラーの場合が多いと思います。ですが、「おたより」は白黒印刷出あることが多いです。白黒印刷で見やすさを確認するためにはグレースケールにしておくと良いと思います。原稿のファイルに写真や画像を取り込んだ時にグレースケールに設定しましょう。

印刷時にグレースケール印刷の設定をすることも可能です。ですがファイル上でグレースケールにしておけば、その時に濃淡を変更できます。

下にグレースケールへの変更の仕方を載せておきます。

1.画像を挿入。

2.「図の形式」タブを選択。

3.「色」の右にある▼をクリックし、「グレースケール」をクリック。さらにここから濃度の調整をすると、白黒印刷しても比較的見やすい画像になります。

まずは手書きでレイアウトを書いてみる

おたよりはパソコンで作成することが多いと思います。

最初からパソコンで作るのではなく、まずはおおよその配置を紙に書くのがオススメです。

パソコンで作成する前に配置のイメージを紙に書いてみる

パソコンで作成する前、清書する前に、題名の配置や、内容1はこの辺り、内容2はこの辺り、できればここにイラストを入れて・・・・などの配置を決めておく事をオススメします。

なお、ここでは文章はあまり細かく書き込まず、箇条書きなどでざっくりしておきましょう。

イラストを探す

1つの内容ごとにイラストを探すより、必要そうなイラストをまとめて探した方が効率的です。

また、説明にわかりやすいイラストがあれば、内容を少々変更して書く事が出来るようにもなります。

パソコンで打ち込んでいく・清書する

書く度に配置の微調整はせずに、ざっくり書いておきましょう。

最終的に全体の見直し、微調整をした方が時間をかけずにすみます。

絵本を参考にする

絵本は子どもでもわかりやすい文章で書いてある事が多いです。

どんな書き方が良いのか参考にするのも一つです。

*文面等そのままの書き写しは著作権侵害になりますので、あくまでも参考にしましょう*

他の人の力を借りる

気をつけて書いていても、文章が長すぎたり、意味がわかりにくくなってしまう事があります。そういった時は、早目に他の人に相談した方が効率的に修正できたりします。

「おたより」実際のネタ案

実際に「おたより」を作成するときのネタの案です。

案を見て、それ良いかも・・・と思った際にはインターネットで検索してみてください。園により事情や環境も違いますし、より良い新しい情報が出ているかもしれません。ここではネタ案にとどめておきます。

看護師が「保健だより」等を作成している園もあると思います。看護師は身体のこと、病気のこと、衛生のことなどを書く事が多いと思います。どういった内容の情報提供をするのか、近い発行日で内容が被らないよう確認させてもらう事も考慮しましょう。

挨拶文

「おたより」には挨拶文があります。インターネットで検索すれば、素敵な例文が沢山出てきます。

一方で、最近は気温天候変化激しく、その挨拶文がそのまま使えるとは限りません。天気についての内容が含まれる際には、発行日頃の天気・気温の予報を見ると良いと思います。

季節を問わずお知らせしたいネタ

  • 旬の食べ物・・・旬の野菜・果物・魚などの紹介。その食材を園ではどのように提供しているかの紹介。また食事の際の子ども達の反応を添える。
  • 行事・・・行事食の由来などあれば紹介。
  • 毎月19日・・・19「いく」と読んで、食育の日。
  • 園で人気のあったメニュー・・・子どもがどんな反応を見せてくれたのか、場合によってはレシピを紹介する。
  • 栄養について・・・鉄、カルシウムなどの栄養素の紹介。
  • 三食食べること・・・特に朝食について。忙しい保護者が出来そうなことを提案。
  • 生活リズムについて・・・生活リズムを整えないと、食事がしにくくなることなど紹介。
  • バランスの良い食事・・・どんなものがバランスが良いのか、どうするとバランスが良いと言えるのか、おおよその目安を伝える。(弁当箱法など)
  • 食事の比率について・・・朝:昼:おやつ:夜=3:3:1:3など。園給食の食事カバー率についての紹介。
  • 噛む事の大切さについて・・・噛む練習に適した食材の紹介や注意喚起。
  • 食具について・・・スプーンの持ち方、箸の練習を開始する時期など紹介。
  • 食事の時の環境について・・・テーブルと身体の位置や、足が床などについていると良いなどの姿勢等について。
  • 身体について・・・身体の発達についてなど。うんちが出ないと、子どもは食が進まない事、食べ物や生活に絡めて紹介。
  • 偏食について・・・園でよく見られる偏食の対応など(下に紹介しているのは発達障害か関係なく参考になる本です)

4月

  • 給食について・・・どんな事に気をつけて提供しているか、園の特色などあれば紹介。アレルギー対応や地産地消に取り組んでいる、衛生管理についてなど。誤嚥防止のための取り組みなども
  • 1日の中での給食の配分・・・保育園では1日の栄養価の比率を「朝:昼:おやつ:夕=3:3:1:3」と仮定することが多いと予想される。このことを伝える。(たまに給食食べていればOKと思っている保護者がいらっしゃるので・・・)
  • 花粉症について・・・免疫について。また、最近では子どもも花粉症が多いため、花粉食物アレルギーについての紹介と注意喚起。
  • お弁当の注意点・・・お弁当が必要な場合には、誤嚥や衛生についてのお願い。

【行事】イースター(ウサギをかたどったメニュー、卵料理など)

5月

  • 畑について・・・「栽培活動」をしている園では、植えた時点でどんな植物を育てているか、子ども達の反応などを紹介。
  • 水分補給について・・・気温が上がってくる前に、水分補給のタイミングや望ましい飲み物についての紹介。

【行事】こどもの日(鯉のぼりをかたどったメニュー、柏餅など)

6月

  • 食育月間について・・・6月は食育月間。「食育とは」という事の紹介など。食材についての絵本紹介など。
  • 食中毒について・・・その時にニュースに上がった事故や防止策について。また手洗いについて。

【行事】入梅(梅干しを使ったメニュー)

7月

  • 畑について・・・畑がある園に関しては栽培している植物や子どもの様子など紹介。
  • 夏野菜の紹介・・・夏バテ防止の食事についてなど。
  • 冷たい物の摂り過ぎ注意・・・アイス・ジュースなども絡めて注意喚起。

【行事】七夕(そうめん、星をかたどったメニューや食材、オクラを星にみたてるなど)

8月

  • 水分補給について・・・重要なので定期的に発信する。水分補給のタイミングや望ましい飲み物についての紹介。
  • 野菜の日・・・8月31日は野菜の日です。どんな野菜がオススメか、子ども達はどんな野菜メニューが好きかなど。

【行事】お盆

9月

  • 防災対策について・・・9月1日の防災の日に合わせ、園での防災対策や災害食について紹介。
  • お米の収穫時期・・・お米に関しての情報提供など。併せて噛む事の重要性の情報提供など。

【行事】お彼岸(おはぎ)・お月見(月見団子)

10月

  • 風邪予防の食事について

【行事】ハロウィン(かぼちゃ)

11月

  • 朝食について・・・寒い時期に向けて暖かい朝食で、身体の中からあたためる事のメリットを紹介。冷凍食品・カット野菜・スープの素などの活用や時短レシピなど。
  • 和食について・・・和食の日があるため、情報提供。園で気をつけていることがあれば紹介。

【行事】和食の日

12月

  • 年末年始の集まりについて・・・暴飲暴食にならないよう注意喚起。
  • 餅の食べさせ方について・・・誤嚥防止のため、小さく切って食べさせるなどの注意喚起。
  • おせちについて・・・おせちの意味。おせちに入れる食材の意味などの紹介。
  • お雑煮について・・・お雑煮の意味。地方によって異なることの紹介など。

【行事】餅つき・冬至(かぼちゃ)・クリスマス

1月

  • 新年のご挨拶・・・年末年始で乱れた生活リズムの修正について紹介。

【行事】七草(七草粥)、鏡開き(おしるこ)

2月

  • 節分・・・節分について。節分用の固い豆の誤嚥防止、注意喚起。

【行事】節分(鰯・大豆)、バレンタイン(チョコレート・ハート)

3月

  • 1年の振り返り・・・食べる量や食べられるようになったものなど、1年前とどう変わったかの振り返りを促してみる。

【行事】ひな祭り(おひな様をかたどったメニューやチラシ寿司、吸い物、さくらもち)・春分(ぼたもち)

少しでも、お役に立てたら嬉しいです。

○○の日

業界団体や会社などが「○○の日」としている日が色々あります。そんな日を紹介するのも一つの手です。ただ、商品の宣伝になってしまう場合には避けた方が無難です。

食やイベントについてカレンダーを作成しているサイトさんは数多くあります。調べてみてはいかがでしょうか。

参考:『今日は何の日?食べ物編』(https://today.jpn.org/)

栽培している野菜の日などを調べて紹介してみるのも一つの手ですね。

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